MEMBER理事長所信

- 公益社団法人中野青年会議所
- 2025年度理事長 高野 友志
《所 信》
【はじめに】
中野青年会議所は昨年、創立55周年という節目の年を迎えました。明るく豊かな社会の実現を目指し、半世紀にわたり地域との繋がりを大切にしながら多岐にわたる運動を継続してきました。これもひとえに長きに渡り支えてくださった先輩諸氏をはじめ、地域や行政、多くの関係諸団体の皆様のご支援とご協力の賜物です。厚く御礼申し上げます。そして、今まで築き上げ脈々と紡いできた地域との繋がりを絶やすことなくこれからも大切にし、現役メンバー一人ひとりが時代の先駆者となりこれからも地域の発展に寄与してまいります。またこれまで築き上げてきた歴史、意志、伝統を心に刻み込み地域の発展に邁進してまいります。
【JCの存在意義】
近年、地域社会を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。日本は一見豊かな先進国と思われがちですが、解決すべき課題は山積みしています。これらの課題を解決し、達成するためには、自分自身と向き合い社会課題とのかかわりを見つめ、自主的に考え行動を起こすことが必要となります。だからこそ、私たち青年会議所が立ち上がり先陣を切って舵取りをし、社会課題に向き合うべきなのです。この社会課題を解決し、達成するための地域貢献運動はまさに青年会議所の共通意識であり、固有の価値なのです。
【JCとオレ】
中野青年会議所に入会する前の私はジャックナイフのように鋭く尖っていました。与えられた仕事しかしない、社会に対する不満を言う割に行動しない、今の俺ならなんでもできるという根拠のない自信、そんな愚かな時期を送っていた私が中野青年会議所に入会したのは5年前の2020年になります。きっかけは同じ業界の先輩でもありJCの先輩でもある方から「JCって知ってる?入った方がいいよ」という一言を受け入会を決めました。鋭く尖っていたこともあり根拠のない自信もあったので正直なところ、たいしたことはないだろうと高を括っていました。しかし、入会してみると仕事とJCの両立の難しさ、家族との時間の確保ができないことに戸惑うことがありました。「完全にナメていた…」と思うようになり、自分の不甲斐なさを痛感しました。しかし、それらを乗り越えることにより同じ地域で働く同じ世代の方々と事業を共にすることで地域に対する想いが強くなり、より多くの学びを得ることができました。そのような中で私は「入会してよかった」と思うようになりました。なぜなら「忙しい。大変だ。仕事があるから。それは誰しもが抱えている状況だ。その中でJCに時間を割くということは絶対に成長にも繋がるし、これを機に自分自身が変われるかもしれない」という希望が持てたからです。この5年間という長いようで短い期間、私はJC活動を通してさまざまな事を学びました。中野青年会議所に入会していなかったら出会わなかったであろう仲間たち、放置し続けていたであろう社会課題、とっくに捨てていたであろう己の意志。そんな貴重な機会を与えてくれた中野青年会議所に感謝しています。JCは地域に絶え間なく貢献している団体であると同時に自分自身にとって実りのある人生のきっかけを与えてくれる団体なのです。
【ネガティブ=ポジティブ】
突然ですが私は非常に熱しやすく冷めやすい性格です。自分では全く気付かなかったのですが妻に指摘されて初めて気づきました。例えば好きなブランドの服を買うためにコツコツやりくりし、いざ買ってみたらそうでもないなと感じてしまい結果的に買って満足してしまったこと。数年前まで筋トレに熱中していた時期があり週5で通っていたジムも何を目標にしているのか分からなくなり飽きてやめてしまったことがあります。何か目標や興味を持つと一気にガンとやるのですが、ある程度まで駆け上がると何かきっかけがあったわけでもなく急に冷めてしまいます。仕事面でもそういうところがあります。まずは、顧客管理システムを整理しようと思い徹底的に追求しました。しかし「これ以上はできることはない」と思い始め、自分で限界を作りピタッとやめてしまったことがありました。またルーティン化されている仕事に定期的に変化を加えてマンネリを防止していることなど、もしかしたら私だけでなくメンバーの皆さんにも少なからず当てはまるのではないでしょうか?「おいおい。理事長大丈夫か?」などという声が聞こえてそうですね。ですが、熱しやすく冷めやすい性格はネガティブな印象を持たれがちですが「何事にも対しての集中力が高くなり、気持ち頭の切り替えが早くなる」というポジティブに変換することができます。この熱しやすく冷めやすいというのはJCの特性にリンクしていて、JCの全ての任期は1年という単年度制に限られます。会員は1年ごとにさまざまな役職を経験することで自身に実りのある経験を積むことができ成長する機会を与えてくれます。もちろん成果や結果を求めていくのであれば、才能があり能力値が高い人が理事長、委員長を数年やり続ければ確実に成長していき成果や結果がついてくることでしょう。しかし、そうしないのは敢えて成長の機会を頂いているという認識があるので、1年という単年度制を大切にしているのです。JCとは1年ごとに自分に課せられた役職を1年間一生懸命頑張ることでモチベーション維持に繋がり自身を成長させていきます。JCはまさに私にとって、自己研鑽の場にふさわしい居場所です。理事長という役職は私にとって大きな財産を与えてくれることでしょう。
【静と動】
私の好きなミュージシャンにACIDMANというバンドがあります。このバンドは「静と動」を生かしたロックサウンドが特徴的です。「静と動」とは一般的におとなしく且つ落ち着いている静かな「静」と、激しく動く「動」という相反する性質を指しますが、この「静と動」に私はとても魅力を感じています。なぜなら、日常生活やビジネスにおいても「静と動」はとても重要だからです。日常生活において、私は毎日の日課として子供たちに「今日学校で何を学んだのか?どういう遊びをしたのか?」という「動」の時間を設けています。その「動」を形にするためには「静」が必要です。一日の終わりにしっかりと情報を整理し自分に落とし込んで明日に備えます。子供たちの成長を垣間見ることができ、その頑張りに刺激されることで子供たちも頑張っているのだから自分も頑張ろうという正のスパイラルに繋がります。そして、ビジネスにおいてはどんな業種や職種でもドタバタ駆け回り多忙な時があると思います。このドタバタ感というのは大変だなと感じる反面、自分の中でプラスになることが多い気がしませんか?これがまさしく「動」です。「動」の仕事の中では、新しい人との出会いや人間関係の構築、ビジネスチャンスや新たなモデルの発見、色んな角度からのアイディアの提案など、さまざまなスキルが伸びます。その「動」によって伸びたスキルを自分の武器にするために、しっかりと整理し自分に落とし込むという「静」が必要です。もちろんJCにもこの「静と動」は重要になってきます。委員会ごとのミーティング、理事会での活発な議論、事業構築、議案作成、例会は「動」。一方、報告議案での引継ぎ事項や今後の方向性、事業反省は「静」。JCは「動」で得られた経験や課題に向き合うことで、「静」によって目先や未来への仕掛けを考える機会を与えてくれる団体なのです。
【伝えたい これだけは伝えたい】
最近私はJCに対して強い危機感を抱いています。その理由は全てにおいて当事者意識を持てていないことです。理事長はなるべくしてなる人がやるべきだ。一会員は意見を出すだけで、あとは委員長や副委員長に任せておけばいいなどと考えている方がいるかもしれません。私も入会当初はそのように考えていました。しかしそういった事象に対してJCとしてしっかりと当事者意識を持ち自分の責任と捉えて主体的に行動してみてください。そして、人生100年と言われる中で、この活発で最も体が動く青年期になぜJCを選択したのか、JCの価値をどのように感じているのか、何を求めているのかを自分なりに再確認してみてください。人はそれぞれ夢や想いを胸に抱いています。強い信念と情熱を持ち、行動に移すことでその夢や想いは現実化します。組織も同様で組織が目指す未来の姿を明確にし、メンバー一人ひとりが強い信念を持って行動することで現実化するのです。私は中野青年会議所のメンバー一人ひとりがより良い未来を目指し、強い信念を持って行動に移せると信じています。
《基本方針》
≪委員会活動 基本方針1≫
【明るく楽しく元気よく笑顔を忘れずに】
中野青年会議所は現在に至るまで決して順風満帆な道のりを歩んできたわけではありません。どんなに過酷な状況下でも明るく楽しく元気よくそして笑顔を忘れずに運動に取り組んできたからこそ今の中野青年会議所があるのです。今年度は以下の輝くための四カ条に重きを置いて運動してまいります。
1. 明るく
明るく取り組むべし。さすれば困難な道が己を鍛えポジティブ思考が身に付きピンチをチャンスに変えられるであろう。
2. 楽しく
楽しく取り組むべし。さすれば当事者意識が高まり誰かの指示を待つことなく自ら考え行動できるであろう。
3. 元気よく
元気よく取り組むべし。さすれば今やる、すぐやる、早くやることができるであろう。
4. 笑顔
どんな時でも笑顔を忘れることなかれ。さすれば夢や想いは現実化するであろう。
≪委員会活動 基本方針2≫
【まち】
これまで中野青年会議所は中野市・山ノ内町を中心にさまざまな事業を行ってきました。中野市で開催されることもあれば、山ノ内町で開催されることもありました。しかし、私は「中野市・山ノ内町」と区別することに少々疑問を感じています。中野青年会議所は中野市・山ノ内町を中心に活動を行っているためわざわざ区別する必要はないと考えています。したがって今年度はこの理由から中野市・山ノ内町と区別せず「まち」と称して運動していきます。

- まちこども育成委員会
- 私たち大人はまちのこども達の成長するきっかけを与え、その成長を見届けるというのは言うまでもありません。もちろんそれは家庭、保育園、学校である程度は学べます。しかしさらに成長するためには、こども達が地域社会の生活の中で幅広い世代の方々と交流し色んな体験を豊富に積み重ねることが重要になってきます。まちこども育成委員会では地域のこども達にさまざまな体験を行ってもらうことにより新しい事を学ぼうとする姿勢や興味・関心を高める事業を行います。

- まち課題達成委員会
- 地域の課題を解決するうえで重要なのは、地域にある課題を考えることではないでしょうか。考えることで地域が抱えている課題を突きとめることができ、なぜその課題を抱えているのか見極めることができるうえに、その課題に対しての効果的な策を見出すことができます。まち課題達成委員会ではまちの課題と向き合い深く理解することで、まちに根ざした策を提案・実行することを通じて持続可能なまちの実現を目指す事業を行います。

- まち魅力発信委員会
- 私たちが住んでいるまちは名所や名産物などさまざまな観光資源があり、とても魅力のある地域です。しかし、地元に住んでいる私たちはそれだけがまちの本当の魅力ではないことを知っているはずです。地元に住んでいる私たちがまちの魅力を知らずに外部に発信できるわけがありません。まち魅力発信委員会ではまちの魅力を再確認し、その魅力を地域の人々とともに発信していく事業を行います。

- 会員フォローアップ特別室
- 会員拡大は単年度での課題ではなく常に向き合うべき課題です。しかし昨今の拡大運動は担当委員会が一任する傾向が見られます。会員拡大を成功へ導くためにはメンバー一人一人が会員拡大の意味を理解し当事者意識をしっかり持つことが必要になってきます。そして、委員会名でもある「アップ」というワードに基づいて会員拡大に取り組んでまいります。また、新入会員や会員歴の浅いメンバーへ向けてのフォローを的確に行い、委員会名でもある「フォロー」というワードに基づいてJCの魅力、目的、活動内容等を知っていただくことで仲間としてともに成長していける事業を行います。

- 事務局
- まずは、中野青年会議所の広報として迅速かつ正確なSNSやホームページの管理を行います。そして、厳正なる事務・会計管理を目指しそれを円滑に実行することで中野青年会議所の幅広い事業展開に順応します。また、総会・各会議の設営や管理を厳格にして素早い情報共有を行い、有意義で活発な意見交換ができる場を目指します。さらに、メンバーの参加意欲向上のため各例会、会議の出欠を管理しアテンダンス表彰を行います。